言ってはいけないこと
私がカウンセリングでもっとも気をつけているのは、「苦しんでいるのはあなただけではない」とか「不幸な人生を送っている人は他にもたくさんいる」などクライアントを否定するようなことは絶対に言わないことです。
これはカウンセリングにおいて最も大切な基本中の基本です。
こんなことを言っているカウンセラーはもぐりだと思ってまず間違いありません。
開業して、しばらくたった頃、他のカウンセラーや精神科医に上記のようなことを言われて、傷ついて私のところに問い合わせてくるクライアントさんが何人かいました。
ほとんどの方は数十分ほどお話を聞いてあげると落ち着いていました。
私はクライアントさんのお話を聞いていて、怒りが込み上げてきました。
その精神科医やカウンセラー達の、頭でっかちで思いやりのかけらもない自己中心的な態度や私自身の利益にもならないのに尻拭いをさせられているような感覚に腹が立ってしまっていたのかもしれません。
今にして思えば、私が怒るほどのことでもないからです。
彼らは彼らの価値観で、仕事をこなしているだけのことなのです。
私も神様や仏様、天使ではありません。
これまで看護師という仕事を通して私が培ってきたカウンセリングの技術と経験にはかなり自信がありますが、どうしても人間同士の付き合いですので、相性が合わずに私が気に入らなくて、他のカウンセラーや精神科医のところに行ってしまうクライアントさんもいるかもしれないからです。
幸い、私のカウンセリングやコーチングはまだ受けていなくても、ブログだけはこまめに読んでくださっているようで、とても嬉しいです。
人の心と向き合う私のようなセラピストやカウンセラーは、ちょっとした何気ない一言で反感を持たれたり恨まれたりしやすいので、特に注意をしなければなりません。
中にはクライアントさんの対応に疲れ果て、自身の心が病んでしまうカウンセラーや医療関係者のケースが多々あるからです。
過去に若い頃、私自身も患者さんに影響され、幸いうつ病にはならなかったのですが、日々の看護業務の忙しさ、家庭との両立をしなければという重圧が重なり、うつ状態になってしまったことがあります。
カウンセリングの知識はありましたので、なんとか1年かけて立て直しできましたが、その間は病院は退職し、自宅療養せざるおえませんでした。
基礎知識は大切ですが、資格を持っているだけでは、この仕事はできないのです。
それほどに人の心は繊細でデリケートなので難しいため、コーチングやカウンセリングなどは知識や資格は持っていても実際に仕事にしていこう、という人がとても少ないのです。
人を理解しようと本気で思えない人には、私のような仕事は向かないでしょう。
コーチング、カウンセリングは人より優越感に浸るためや支配するためのものではないからです。
支配欲は心理的虐待とほぼ同じです。
支配欲は人間関係に摩擦を生み、ストレスになるばかりです。
相手より、自分のほうが格上だと過剰に演出しようとするからトラブルに発展し、人があなたから離れていくのです。
こういった場合、その人自身の親子関係を見るとだいたいわかります。
自分は嫌われている、避けられていると感じるなら、少し間を置いて、あなたにも非がなかったか考えてみましょう。
あなたは親に対して、怒りや恨みを溜め込んではいませんか?
もし、思い当たることがあればカウンセリングを受けてあなたの中の支配欲は取り除きましょう。
美しい人生のために
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